山羊男の資産運用日記―自由になりたい―

2020年3月からマレーシアに移住。マレーシアでの日々の様子や投資状況や資産運用関連の記録、海外一人旅の旅行記、お仕事、転職ネタについて書いています。

ドキュメンタリー/映画

Amazonプライムビデオ「一人っ子の国」を見た感想ー政府のプロパガンダー

Amazonプライムビデオで配信中のドキュメンタリー作品「一人っ子の国」を見た感想です。
1979年から2015年まで中国で敷かれていた一人っ子政策についてアメリカに移住した中国人女性の視点から描いた作品。





当時、なんとなく中国で一人っ子政策がされていることは知っていましたが、具体的に中国で何が行われ、どういった扱いを受け、国民がどういった気持ちでいたのか全く知らなかったので、こんなことが現実に行われていた事実を知り、すごく複雑な気持ちになりました。

当時、2人目の子供を産んだ家は子供を捨て子に出したり、女性は堕胎を強いられたり、一人っ子政策に違反した家は屋根を剥がされたり、非人道的な行いが当たり前のようにされていた事実を知りました。
また、その裏では捨て子を養子として海外に売買するビジネス(もう人身売買ですよね)も横行していたという。。。。


何より衝撃的だったのが当時の大人たちが口を揃えて、「当時は仕方なかった。」と言っていたことです。
このまま人口が増えると食糧難が起こり、場合によっては人食い(食料がもうそれしかなくなる。。。。恐ろしすぎる)が発生するから当時はそうするしかなかった、と皆言っていたこと。

確かに食糧難は問題だけれども、国が子供を産むことを制限し、堕胎を強いる社会が果たして正しいのだろうか。
今の中国のプロパガンダソングで「子供を2人生むのは素晴らしい」と踊りながら歌っていた姿もある意味、寒気がしました。
現在の中国はインターネットの普及で監視社会のようにもなっていて、IT化が進む最先端の社会にはなっていても、国民の自由度は減っていて、政府がすべてを管理下に置く意味では当時と変わっていない気もします。


確かに国家を運営する意味でどれほど国民に自由を残し、どれほど管理するのかバランスはとても難しいと思います。
悲しいけど、当時の中国政府の一人っ子政策が間違っていたのか正しかったのかは正直自分にもわからない。堕胎を強いるのも子供を捨てるのも間違ってはいるのはわかりますが、子供産みまくって食料が足りなくなり、結局国民が飢え、もしかしたら飢え死にするのも違う気がする。


どうしようもなく割り切れない現実問題を突きつけられる胸をエグられました。
国家のあり方、国民の向き合い方を改めて考えるために、ぜひ見てほしい作品です。





華氏119/マイケルムーア監督 を見た感想~政治 is dead~

 マイケルムーア監督の最新作「華氏119」が中間選挙を来週に控えたこの時期に公開になり、早速見てきました。

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119はドナルドトランプが2016年11月9日に大統領選挙の勝利宣言した日を指すようです。
映画の内容はなぜトランプ大統領が当選したかをまず描き、アメリカ国内で今起こっていることをミシガン州フリント市で起こっている水質汚染問題と全米で起こっている学校での銃乱射事件への反対運動などを描き、そしてトランプ=ファシズムの台頭(ヒットラーの映像にトランプの声をかぶせるという過激な演出)や、そんな希望が持てない状況に見えても民衆が立ち上がりつつある、という希望が見える展開でフィニッシュ。

感想としては、
トランプ批判でありがちな「とりあえず民主党を支持しようよ」という中身のない提案で終わらずちゃんと突っ込んでいる点が良かったです。
今は、民主党も大企業からの献金で潤っているから、もう民衆の味方ではなくなっている。オバマもヒラリークリントンも信用できない。民主主義と呼べるものは今はもうアメリカにはなくて、大企業擦り寄り資本主義一辺倒で貧富の差がどんどん広がりつつある、見ていて怒りを覚える事実を隠すことなく扇情的に描いています。

フリント市の水汚染問題も信じられない。
民主党代表選でも実はバーニー・サンダースが優勢だったにも関わらず、大企業を味方につけているヒラリー・クリントンが選挙結果ねつ造しちゃっている、って救いようがない。
銃乱射問題に関してもトランプは「銃の扱いに慣れた教師が銃をもって力には力で対抗したらいいんじゃないか」って火に油を注ぐような解決方法。。。。

悲しくて涙が出てきました。

そんな現実ながらも草の根で立ち上がりつつある声を上げた民衆も数名取り上げています。
例えば、一年前までレストランで働いてましたが中間選挙に向けて急速に支持を集めているブロンクスガールのアレクサンドリア・オカシオ=コルテス氏など。


アメリカも日本と一緒で選挙に行かない人も多いようです。
現状を変えるためには行動あるのみ。変わるかわからなくても行動しなきゃ何も変わらない。

次の選挙はちゃんと行って、信頼できる人に投票しようと思いました。


見て損はない作品です!

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映画「空飛ぶタイヤ」を見た感想~最後15分で大逆転!!~

長瀬智也主演・池井戸潤原作の映画「空飛ぶタイヤ」を見ました。
昔はこういうサラリーマンが主役のアクションもCGも使っていない映画に1800円出して映画館で見ようなんてまったく思わなかったんですが、それだけ歳と重ねたのか金銭的余裕ができたのかは判断に困るところですが、映画館に見に行っちゃいました。

ネタバレありで感想書きます。

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あらすじは公式サイトや映画サイトでチェックしていただければと思いますので感想だけ書きます。

ストーリーの70%は大企業の不正を追及するには敵が大きすぎて八方塞がりの長瀬智也や自社の不正を発見したもののどうしようか困っちゃうディーンフジオカやその他大勢の豪華出演者のはがゆくやりきれない姿が描かれています。
残り30%で大逆転、正義は勝つ!というみんなが期待した通りの展開なので、とてもすっきり爽快感はある作品でした。

ここで1点気になった点。
映画ポスター、宣伝には高橋一生が3番手かのように扱われていますが、正直ほとんど出てきません。小池栄子や深田恭子、佐々木蔵之介と同じくらいの出番の長さです。事務所の力なのか高橋一生が客寄せパンダ的に駆り出されているのかは定かではないですが、ファンは肩透かしくらうんじゃないでしょうか。

もう1点はディーンがいいやつそうに見えて、よくよく考えたら全然いいやつじゃなかった。。。
だってリコール隠しを追及して上層部から追及をやめる見返りに出世をちらつかされたら、あっさり受けちゃうんですよ!!しかも、それが実は左遷だったと気づいたら、腹が立ったのかリコール隠し追及(社内告発)に力また入れだす始末(ストーリー的には、亡くなった女性のお子さんの手紙をきっかけのようにちらっと描かれているけど、描写が弱いのか、どうしても自分の損益を優先させた行動に思えました)。
でも、ディーンはスーツ似合っててカッコよかったです。
長瀬智也もディーンも高橋一生もみんなカッコよくスーツを着こなしているので、そこも見どころのひとつはないでしょうか。


120分あっという間に過ぎた!!というくらい面白いわけじゃなかったけど、まあそこそこ面白かったかな、という感じの作品でした。
原作小説はこちらです。原作だときっともっと細かく心理描写してるはず!


「シャーリー&ヒンダ/ウォール街を出禁になった2人」を見た感想

 ネットフリックスで見たドキュメンタリーです。

 おばあちゃん2人がリーマンショック後の景気低迷のなか、「経済成長は必要なのか。なぜ経済成長し続けることが不可欠なのか」を疑問に思い、大学の授業やウォール街の重鎮が集まるディナーに参加し、不意打ちで質問をしに出かける話です。

 おばあちゃん2人の私生活の描写も多く、奇襲をかける様子を追いかけてるだけなので、特に経済成長の必要性に関する回答は映画内ではありません。

 このおばあちゃん2人、行動力ハンパないなーと思い感心してたら。。昔からこういった市民活動をやってる筋金入りの活動家みたいです。。。

 あんまり面白くなかったですが、おばあちゃんがいうように経済成長の必要性に疑問を投げかける種を蒔きたいという願望は成功したんじゃないかと思います。